一番安い自転車、いくらですか？

お客様から、よく言われる質問で「一番安い自転車、いくらですか？」ってのがあります。電話でもよく聞かれます。あんまり好きな言葉じゃないんですよね。て、言うのが大概そのあとに「チョッと乗るだけやから何でもエエねん！」てのがついてくるから…。何でもエエんやったらヨソで買って！」言いたい気持ちをグッと押さえてシッカリ返答、対応させていただきます。軽快車、ママチャリで一番安い自転車ってあんまりイイ言葉やないんですが業界ではスソ車って呼ばれてるんです。一番安い材料で、一番安い部品を作って、一番安い工場で、一番安い工賃で、一番安い運送費で、一番安い倉庫に保管して、少ない利益で作られて売られる自転車なんです。もちろんウチで売ってるスソ車は精度や強度、安全性は確保している自転車ですよ。ヨソは知りません。（でも、やっぱり、あんまり期待されると辛い…。）

安っすい自転車なんで、問屋さんから、入荷して、養生をはがして、ハンドル真っすぐにして、ペダルつけて、ブレーキ効いたらハイ完成なんて店もあります。

ウチはそんな自転車でも、出来る限りシッカリとした整備をしたうえで乗っていただきたいんです。（ココ大事！）

一般のお客さんがお店で見てわかるのは写真を見てください。こんな所でしょうか。当たり前の事なんですが、やっていないお店、自転車いっぱいあります。まだまだ新しそうな自転車でパンク修理なんかでウチに来られて、明らかに調整されずに売りつけられている自転車いっぱい！もう、可哀そうなんで、チョコチョコってナイショで調整して帰ってもらいます。だって新車を買って間もないのに、ダメ出しされるのいやでしょ。

日本で売っている自転車は海外製の部品無しでは成り立ちません。日本製の自転車、メイド・イン・ジャパンを語る自転車でも部品は中国で作られてて、日本で組み立てなんてのがほとんどやと思います。知らんけど（笑）。街の自転車屋をやってると、仕入れたり、売ったり、修理したり、メンテンスなんかで色んな自転車を触ります。値段もピンキリです。上は三桁、下はどっかから発掘してきたんちゃうか（失礼、m(__)m）ってのまで。でもね、結局、新車であろうが、10年乗ってる自転車でも、日本製、中国製、イタリア製であろうとどれだけ整備してあげるか、あげてるかです。自転車はスマホやテレビ、冷蔵庫と違ってメンテナンスのいる道具です。シッカリと愛情を持って接してあげれば、安全に永く使えます。大事にしてやってください。